軍縮に関するピースボート声明

(English available here)

軍縮への言及は評価する

必要なのは自らの行動である

1.7月8日に発表されたG8サミットの「政治問題」に関する成果文書は、核軍縮に言及した。これは近年のG8にみられない成果であり、高く評価したい。とくに、「多国間の核不拡散・軍縮制度を強化」し「2010年NPT再検討会議の成功に努力」すると明記したことは重要であり、真摯な実行を求める。

2.一方で文書は、G8の核兵器国による削減を「歓迎」しつつすべての核兵器国に「透明な核削減を求める」としている。あたかもG8国は義務を履行しているがG8外の国が不透明であるかのような政治的含意であり、バランスを欠いている。

3.元来、2000年NPT再検討会議の全会一致の合意に基づいて、米ロを筆頭とするすべての核保有国は、一層の核削減、警戒態勢の解除、不可逆的かつ透明性をもった軍縮、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効などを実行する義務を負っている。米ロをはじめとするすべての核兵器国がこれらの措置を誠実に実行に移し、2010年のNPT再検討会議までに明確な前進を達成することを求める。

4.兵器用核分裂物質の生産禁止条約の交渉や、すべての国による兵器用核分裂物質の生産モラトリアムが合意されたことも重要である。たとえばインドは兵器用核分裂物質の生産を継続しており、このような国に原子力協力を行うことは許されない。

5.文書はまた、原子力平和利用のためには核不拡散(保障措置)、原子力安全、核セキュリティの「3S」の強化が必要だとし、濃縮・再処理の国際管理に言及している。地球温暖化対策を口実に原子力を拡大していくことは、エネルギー政策として誤っているばかりでなく、核兵器拡散のリスクを高める。濃縮・再処理を凍結し、核兵器に利用可能な物質の生産を国際的に禁止することが優先課題である。

6.北朝鮮問題について、G8首脳が、2005年の6者協議共同声明に基づく「朝鮮半島の検証可能な非核化と6者会合参加者間の将来の国交正常化」という目標を再確認したことを歓迎する。同共同声明の目標は「東北アジアの永続的な平和と安定」であり、東北アジアの非核地帯と平和メカニズムが必要である。市民社会もまた、歴史問題や拉致問題を含む対話と信頼醸成に取り組むことを誓約する。

7.イラン問題について、G8首脳が、「平和的かつ外交的な解決」を強調したことを歓迎する。NPT再検討プロセスの中で確認されている「中東に非大量破壊兵器地帯をつくる」という目標に向けた行動が求められている。

2008年7月9日
ピースボート共同代表 川崎哲

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軍縮に関するピースボート声明」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: Peace Boat statement on disarmament « Peace Boat at the Toyako G8 Summit

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