ピースボートとグリーンピース・ジャパン、原子力は地球温暖化問題の解決にならないと声明を発表 Peace Boat and Greenpeace Japan Joint Statement: Nuclear Energy is not the Solution to Global Warming

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ピースボートとグリーンピース・ジャパン、
原子力は地球温暖化問題の解決にならない
と声明を発表
Announcement: Peace Boat and Greenpeace Japan Joint Statement
Nuclear Energy is not the Solution to Global Warming
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サミットにおける「3Sに立脚した原子力エネルギー基盤整備に関する国際イニシアティブ」の発表を受けて、ピースボートとグリーンピース・ジャパンは緊急に共同声明を発表し、8日20:30よりG8国際メディアセンター(IMC)にて記者会見を行いました。
川崎哲・ピースボート共同代表と鈴木真奈美・グリーンピース・ジャパン気候エネルギー担当が会見に参加しました。
会見では、鈴木氏が共同声明(以下に全文)の内容を説明しつつ、原子力の推進は地球温暖化の解決にならないことを強調しました。
続いて川崎が、核兵器不拡散の観点から、(1)イランや北朝鮮による原子力平和利用の主張、(2)米印原子力協定の問題点、(3)GNEPなどの問題点、などに言及しつつ、「いま世界が必要としているのは核不拡散体制を強化しつつ原子力に頼らない再生可能エネルギーの道を探ることだ」と述べました。
参加した記者からは、「3Sを確保しなければ原子力を推進できない、というふうに歯止めの意味もあるのではないか」、「このG8のイニシアティブと国際原子力機関(IAEA)の関係はどのようになるのか」といった重要な質問・コメントもありました。

その後、「政治問題」の文書の中で、核不拡散・軍縮への言及がありました。これについては、追って書きます。
(川崎哲、G8国際メディアセンター@ルスツ)

Peace Boat and Greenpeace Japan released an emergency Joint Statement as a response to the announcement on the “International Initiative on 3S-Based Nuclear Energy Infrastructure.” This was then presented by Kawasaki Akira (Executive Committee member, Peace Boat) and Suzuki Manami (Climate / energ campaigner, Greenpeace Japan) at a press conference held from 8:30pm on 8 July at the G8 International Media Centre (IMC).
Suzuki Manami explained the contents of the Joint Statement (see below for Japanese – English to follow soon), and emphasised the fact that the promotion of nuclear energy will not be an effective measure for resolving the problem of global warming.
Following on from this, Kawasaki Akira presented from the perspective of nuclear non-proliferation, and commenting particularly on these points: 1) focus on the peaceful use of nuclear energy by Iran and the DPRK, 2) the problems of the US-India Nuclear Agreement, and 3) the problems of GNEP. He commented, “what is really needed today is for a continued strengthening of the nuclear non-proliferation regime, as well as developments of renewable energy that does not rely on nuclear power.”
Important points raised by attending press included questions and comments such as “Does this not also have the meaning of acting as a stopper, in that nuclear power cannot be promoted without ensuring the 3S”, and “what is the relationship between this G8 initiative and the International Atomic Energy Agency (IAEA)?”

Furthermore, the statement on Political Issues which came out shortly afterwards also addresses the issues of nuclear non-proliferation and disarmament. We will be gving a response to these issues shortly – be sure to check back soon.
(Kawasaki Akira, G8 International Media Centre @ Rusutsu)

————以下、共同声明  ———————————–
English statement available here

ピースボート & グリーンピース・ジャパン
共同声明

Peaceboat & Greenpeace Japan
Joint Statement
(English forthcoming)

2008年7月8日、洞爺湖

原子力産業を抱える国々は、このところ地球温暖化抑止を名目に、原子力輸出を推進したり、支援したり、そのための制度を整えたりしている。これらの国々はまた、国民の反対や経済性などの理由から、国内での原発建設が頭打ちになっている国々でもある。日本をはじめG8のいくつかの国は、こうした状況のもとで原子力を推進している。これは国内での増設が難しいので、海外での展開を狙っているとも言い換えられる。

G8首脳は、8日、「環境・気候変動」についての成果文書のなかで「気候変動とエネルギー安全保障上の懸念に取り組むための手段として、原子力計画への関心を示す国が増大していることを目の当たりにしている。これらの国々は、原子力を、化石燃料への依存を減らし、したがって温室効果ガスの排出量を減少させる不可欠の手段とみなしている」とし、「保障措置(核不拡散)、原子力安全、核セキュリティ(3S)が、原子力エネルギーの平和利用のための根本原則」だとして、日本の提案により3Sに立脚した原子力エネルギー基盤整備に関する国際イニシアティブが開始される」と述べている。

しかし原子力の発電への利用(「平和利用」、あるいは「民生利用」)が開始されてから50年余りが経過したが、原子力を導入した各国政府とその原子力産業は、未だ、「三つのS」を満たしていない。

保障措置(核拡散)は世界の安全保障を揺るがす脅威であり続けているし、原子力の「安全性」については、チェルノブイリ原発事故をはじめ、ちょうど一年前、大地震による衝撃で運転を停止したままの柏崎・刈羽原発など、その「危険性」にたいする懸念は膨らむいっぽうである。また核セキュリティは、それが核テロや盗難などのリスクを意味するのであれば、世界の不安は高まるばかりだ。

日本が提案し、8日、先の成果文書とともに発表された「3Sに立脚した原子力エネルギー基盤整備に関する国際イニシアティブ」は、「この分野における国際協力は有益たるものであること、G8メンバーはこのような国際協力の促進に積極的な役割を果たすべき」として、具体的に今後取るべき措置が掲げられている。原子力を拡大するにあたり、3Sの確立や基盤整備の必要性が強調されるのは、世界は、とりわけ途上国では、そうした条件が整っていないことの表れである。

危険な気候変動を免れるには、今後10年ほどのうちに二酸化炭素の排出量を減少へと転じさせる必要があるとされる。残された時間が少ないなか、原発は設置計画から運転までに通常10年以上かかる。たとえば2005年にフィンランドで着工され、現在建設中のオルキルオト原発3号機の場合、すでにその設置コストは想定されていた額より50%も膨れ上がり、2年半もの遅れが生じている。この6月に国際エネルギー機関(IEA)が策定したエネルギーシナリオによると、たとえ2050年までに世界全体で毎年、年間32ギガワット(100万キロワット級原発32基、あるいは毎月2.6基)を建設したとしても、それによって見込まれるエネルギー部門における削減効果は6%、全体では4%という。

このように原子力は地球温暖化対策として役にたたない。そればかりでなく実効力のある温暖化対策――エネルギー効率の向上と自然エネルギーの普及――の進展をそこなう。さらに原子力に代表される大規模集中型の電力供給システムは、小規模分散型のシステムの導入を阻む。くわえて原子力の拡大は、増え続ける放射性廃棄物の管理問題をより困難にし、大事故の発生リスクを高めるだろう。

世界は原子力に依存しない温暖化対策とエネルギー安全保障を構築しなければならず、G8はその主導的役割をはたすよう、私たちは求める。

問い合わせ
川崎哲(ピースボート共同代表) 090-8310-5370
鈴木真奈美(グリーンピース・ジャパン気候エネルギー担当)
080-5416-6506

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